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ダイヤモンドのクラリティについて
ダイヤモンドのクラリティーは内包物の存在によって定義されます。クラリティーは透明度と表現される事もあります。多くのダイヤモンド内部には内包物が存在しています。この事からFlawless(内部無欠点)と呼ばれるグレードのダイヤモンドは、大変珍しく価値が高いとされます。ダイヤモンドは、地球の中心近くで高熱・高圧力の下、結晶化した炭素です。ダイヤモンドが形作られる時、結晶の過程で小さな粒子がダイヤモンドに閉じ込められる事があります。結晶が形づくられる時、内部分子に異常が起こる事もあります。これらがダイヤモンド内部に内包物を生じさせる原因となります。内包物が存在しているかどうか、その内包物は天然のものなのか、大きさはどれくらいなのか、さまざまな要素によりクラリティー・グレードは決まります。内包物は自然の指紋または母斑などと呼ばれる事もあります。
ダイヤモンドは10倍に拡大され、内包物の検査・評価を行い、11ある等級のひとつに分類されます。1955年GIA(米国宝石学会)はダイヤモンド・グレーディング・レポート用に、初めて評価尺度を確立しました。
最高評価のFlawless (FL)は、ダイヤモンド内部に目に見える内包物がなく、外部表面にも傷がない事を意味します。Internally flawless (IF) も希少で、内部に内包物はありませんが、研磨過程で表面に傷が残ってしまったダイヤモンドを表します。残りのクラリティー・グレードは評価の高いものから低いもの順に、VVS=ごくごくわずかな内包物、VS=ごくわずかな内包物、SI=僅かな内包物、I1, I2, I3=肉眼で発見出来る内包物に振り分けられます。
この天然の「母斑」がより見え易く、より大きく、また数が増えるほど、クラリティー・グレードは「I3」に向かって低くなり、その価値も下がっていきます。