BLOG & TODAY'S COLUMN
ダイヤモンドのカラーについて
ダイヤモンドにはレインボー・カラー全7色ありますが、多くのダイヤモンドは無色から黄色のカラー・スケールで表されます。完全に無色のダイヤモンドは大変希少です。ほとんどのダイヤモンドにはわずかに色が付いています。基準となるカラー・スケールは“D”から“Z”の範囲で、ひとつひとつのアルファベットは特定のカラーを表しています。無色透明のダイヤモンドは、トップ・クラスの“D”に分類されます。以降、カラーは無色から淡い黄色へとわずかに色味を増していきます。それぞれのカラー・グレードはアルファベット順に示され、黄色味がかった“Z”で終わります。
アルファベットによるカラー識別は、1955年GIA(米国宝石学会)で確立されました。今日では宝石学の専門家の間で国際基準の名称として認知されていて、宝飾商や一般消費者にも広く使われています。
ダイヤモンドのカラーは裏返しにして横から鑑定されます。これは“テーブル・ダウン”と呼ばれるポジションです。テーブルはダイヤモンド上面を意味していて、ダイヤモンドで一番大きなファセットです。カラーを正確に測定するため、ルース(台座を取り外した状態のダイヤモンド)を、他の色に影響されない清潔な白いトレイに置き、白色の日光の下で検査しなくてはいけません。これが宝石鑑定機関で行われる最適な方法です。「周辺光」すなわちダイヤモンド周囲または背景にある色彩豊かな光、蛍光灯や金属の色(プラチナや金)、ダイヤモンドを留めている金属の爪などは、正確なカラー・グレーディングを妨げる要因になります。
カラー・グレーディングの工程は、適正な測定を経て「マスター・カラー・ダイヤモンド」と格付けされた基準石をルースの横に置き、色の比較をしながら行われます。公式のマスター・カラー・ダイヤモンドは、宝石鑑定機関が検査・公認しているので、それぞれのアルファベットは、公式に定められている色の等級を正確に表現するようになっています。
ダイヤモンドは“テーブル・アップ”ポジションの上面から見た方が、横から見るより、白く明るく見えることに留意して下さい。アイディアル・プロポーションにカットされたダイヤモンドは、通常のカットと比べると、 テーブル面を上から見た時、2つ上のカラー・グレードのものと同じくらいに見えると言われています。