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世界の有名なダイヤモンド ~ナサック・ダイヤモンド~
ナサック・ダイヤモンドは、元は約90ctの原石からカットされたもので、歩留まりを最小限に抑えて無駄をなくして研磨された、ファセット(研磨面)の少ない、輝きが劣る三角形のダイヤモンドでした。当初はインドの王子が所有し、アハラシュトラ州のナサックの地下寺院に安置されていたシヴァ神の像にセットされていました。それゆえナサック・ダイヤモンドと呼ばれるようになります。その後、イギリスのインド侵略の際に、戦利品としてロンドンへ送られます。まずは三角形のフォルムを保ったまま80.59ctにカットされます。それからハリーウィンストン社が購入し、43.38ctのエメラルド・カットに再研磨され、更に輝きを増すこととなります。1944年にウィリアム・B・リード夫人に売却され、バケットダイヤモンドに囲まれた美しいリングにセットされ、現在に至ります。